遠州焼きとは・・・
静岡県西部地区で食されている「ご当地お好み焼き」の事です。
①刻んだ「タクアン」が入っている
②水分量の多めの生地で、鉄板に広げて焼く
③味付けは「ウスターソース」を使用。ウスターソースを塗り、折り畳んで、また、上からウスターソースを塗っていく
といった特徴があります。
(当店では使っていませんが)ひき肉を具材に使う店もあります。
他、キャベツも少し使う店、全く入れない店など、お店によりレシピは多少変化があります。
その昔、浜松市は、三方原地区がタクアンの生産が大変盛んで、戦後の物が無かった時代に、おやつ代わりに、 溶いた小麦粉に刻んだタクアンを入れ 焼いたものが食べられていたのが発祥と言われています。
店主が子供の頃は、駄菓子屋に鉄板が置いてあり、よく食べに行ったものです。
「遠州焼き」というネーミングですが、平成14年冬頃、地元発行の雑誌「タンハマ」さんが「おいしいお好み焼き店特集」を組み、その記事の中で初めて目にしました。
あるお店のお好み焼きを「タクアン入りの、関西風でも広島風でも無い、いわゆる遠州焼き」と評してました。
当時は、メニューがタクアン入りお好み焼きと焼きそばのみのお店が多く、タクアン入りお好み焼き=お好み焼き、もしくは田舎焼きと呼ばれていました。
当時、修行中の身だった店主は、「独立開業したら、関西風とタクアン入りのお好み焼き、ネギ焼きを出したい」と思っていたのですが、タクアン入りのお好み焼きのネーミングに、何かいいものはないだろうか??と悩んでいましたので、「遠州焼き」という言葉を見て「これだ!!」と思ったものです。
その後独立開業、こはち亭をスタートさせました。
当時、関西風と、タクアン入りのお好み焼き(遠州焼きのネーミングで)を両方出し、さらに両者の違いを明確に打ち出している店は無く、お客様からも「遠州焼きって何??」と聞かれる事が多々ありました。
その後、鳥居食品さんや、周りのお店、マスコミ等で取り上げて頂いたこともあり、B級グルメブームにも乗り、「遠州焼き」の名前は徐々に広がっていきました。